2006年 11月 12日
おかあちゃん
11ヶ月も行っていないなんて、かなりの不幸モノです。
神経の難病で、身体の中心から硬直していく母の身体は
いつも力が入った緊張状態なので、体力がいるらしく、よく(?)痩せていました。
食事はちゃんと摂っているので、痩せてはいるけど、顔色も悪くなく少し安心しました。
私のことわかっているかどうか、はっきりしませんが、目はずっと私を見ていて、
手を握ると、力はなくとも握り返してくれます。
プリンと小さなショーケーキと紅茶(誤嚥するのでやわらかいゼリー状です)を
1時間20分くらいかけて、ゆっくり食べさせてあげられました。
石のように硬い身体は、車椅子の背に深く張り付いています。
手や足の裏をさすってあげたら、硬直もましになるかと(ならないんだけど)
ツボを押さえたり、こすったりさすったり。
その間、妹は、耳そうじしたり爪をつんだりしています。
私は、母が痛がっていないか、さすりながら報告係りです。
いつも、母の世話をしてくれている妹夫妻にはどんなに感謝しても足りないでしょう。
帰り際、「おかあちゃん、帰るよ。」
というと、ゆっくり車椅子から身を起こしました。
あんなに硬い身体を、自分で起こすことができるんですね。
そして、私のことを回らない首と目で追うんです。
まるで「自分も大阪に帰る」という、声なき母の声のような気がしました。
帰りかけてはまた戻り、何度も「おかあちゃん、またね。元気にしとってよ。」と声をかけて
帰ってきました。
名古屋の高島屋さんの前は豪華なイルミネーション。
ものすご~く、ええ感じでした。
時計を見ると、6時10分。
2時間あれば家に帰って、バレーの試合が見られます。
6時17分の新幹線に飛び乗って、自宅に着いたのが8時。
私の一日は今日もバレーで締めくくられました。